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August 28, 2008

夏の総括

う~ん、流行ったなあ、私の世代って、『総括』って言葉が好きよね。

夏があっけなく終わっていきます。いろいろな方にご心配いただいて、本当に感謝しております。

どうにも、7月、8月の記憶がとびとびで、何をしていたのか、どんなに大変だったのか、もうすでに遠くにいってしまったかのようです。

猛暑の中、母の病院にタクシーで駆けつけたり、都心の病院へ精密検査に娘も連れて、介護タクシーで付き添ったり、退院後のために近所の有料介護ホームに申し込みに行ったり、夜、病院帰りのバスの中、ずっと泣きとおしていたり、一見はしゃぎながら、妹と介護用品をあれこれ買いにいったり、夜通しネットで、病気について調べたり、病院を探したり、同じ病気のご両親を介護なさっている方のブログを読み続けたり。

仕事が目いっぱい入っていた7月中は結構過酷な毎日だったのですが、8月には実に8年ぶりくらいに、お教室の全休を決めて、このご時勢でパン屋さんとしてもけっこう暇だったので、ヒュッテも8月中は閉めてしまい、すとんと時間的に余裕ができたので、カフェの仕込みをした後は、パン作りもほぼスタッフに任せて、病院通いやホーム通いをすることができました。

3人姉妹というのはありがたいもので、交互に息抜き時間を作ることができたので、無理無理に8月の初旬は4days in 東京ドームを決行。ほぼ連日嵐の中、夕方になるとタクシーで水道橋まで行って、帰りは飲み会でほぼ午前様というこの夏最大のストレス解消をさせてもらいました。楽しかった。入院中だった母にも「よくやるわね、アンタ、あきれたわ」と言われました・・・。アトリエ仕事納めの12日には、KAZUのママとYUKAちゃんと3人で美味しいお店で、打ち上げして、盛り上がって痛飲~。飲んでばかりだ。

14日に母が退院、それまでに急遽、リクライニングの車椅子やポータブルトイレをネットで調達し、当日午前中に車椅子のまま介護タクシーで、家に連れ戻りましたが、ホームに入所するまでに3日間、自宅介護の大変さを思い知りました。3人姉妹でも無理・・。

帰った晩は、うちの子供たちはみな旅行中でしたが、主人と妹のこどもたちとおすしをとって、ささやかに退院祝い。母の部屋もベッドをリビングに移したりして、模様替えすみ。

でも、とにかくひとりで立てない、無理に立たせれば、すぐに起立性低血圧で、意識消失。やはりトイレはポータブルでも難しいようです。寝たきりになってから、胃腸も動かなくて、食欲もないし。

夜中に1~2時間おきに起こされて、オムツ(!!!)を替えるのって、まさに20数年前の新生児の育児を彷彿。でも、赤ちゃんは小さい、軽い、将来の希望もあるわけです。私もぎりぎり20代だったわけですし。

病院で寝たきりになってしまい、食事もひとりではとれなくなり、6月の末には従兄弟の結婚式に車椅子ながら盛装して、出席していた母と同一人物とは思えません。急激な進行・・とネットにある情報そのままです。そのとおりだったら、母はあとどのくらいこんな状態で、どのくらい生きられるんだろう。

家にいた2日間はおばが来てくれたり、興味なさそうだったけど、一緒にオリンピックのテレビを見たり。ご飯作りは私の役目だったので、この際うるさい主人はいてくれない方が楽なので、早々に軽井沢に追っ払いました。彼は生まれて初めての自炊生活を満喫したらしい(?)。

もう2ヶ月も美容院に行っていなくて、洗髪もままならない母のために、訪問美容というものはどうなのかしら、とネットで検索。お盆中で、電話が通じないところも多く、いろいろ探したあげく、ご近所に『スカーレット美容室』というところがあるのを発見。母子おふたりでやっていらっしゃる美容室ということで、電話したら、翌日娘さんがいらしてくれた。がっちりした方で、母のこともひょいと車椅子にのせてくれて、聞けば、介護士の資格も持っていらっしゃるそう。きれいにカットしてくれて、『ベッドに寝ながらシャンプーもできますよ』ということで、ベッドにたくさんビニールを敷いて、タオルを何本もねじって、Uの字にを作って、母の頭をのせて、うまくベッドの下のバケツにお湯が流れるようにして、手際よくシャンプーしてくださいました。神業。私たちはせっせときれいなお湯を運んで、手桶で、美容師さんに使ってもらい、バケツにたまったお湯を捨てにいく、という仕組み。すっかりさっぱりして、母も喜び、本当にありがとうございました。

7月の始め、まだ深刻な病名とわからず、けっこう気楽に妹と近所にできたばかりの介護付有料ホームを見学。自宅から自転車で5分くらいのところという願ってもいない立地。そのホテルのようなまっさらで高級な雰囲気に、『私もここに住みたい!』などと言い合っていましたが、入院中に病名がわかったこと、もう自立はできないこと、などをお伝えしても、受け入れてくれることになり、本当に有難かったです。

3日目の午前中、また介護タクシーをお願いして、女帝風な母は(リクライニングの車椅子は大きくて、背もたれがあって、威圧感あるし、母はあの年にしては160センチはあった人なので、かなり大柄だし。今はかなり小さくなりましたが。)、しずしずとホームにご入居。76にしては、若く見えるし、美人さんなんだけど、やっぱり脳神経の病気のせいで目がすわっているのでなんか威厳があるのよ。

お迎えしてくれたスタッフの皆さん、とても親切で美人さんが多いです。若い男性スタッフもなかなかかっこよくて母好み。男性の看護士さんもとても仕事熱心でやさしくて、頭が下がります。ここのホームは『様』付けで呼んでくれるんだあ、とびっくり。私はこの10年姑がいろいろなホームにいたので、いろいろなところを知っているけれど、やっぱり老後もお金次第なんだと、ちょっと実感。(もちろんホームの入所料は母持ちであります。娘たちではとても払いきれない金額。)

お部屋は南向きで明るくて10畳ほど。トイレと洗面所とクローゼットと木製の介護ベッドとちいさな箪笥が備え付け。枕元にウェルカムの小さなお花とミネラルウオーターとグラスと焼き菓子がお皿に二つ用意されていて、まさにホテルだなあ。

お食事も味見させてもらったけど、当日夜は松花堂弁当で、シェフの味。私もここにいたい。

不安がいっぱいの母と、やっぱり陰でこそこそと泣いてしまった私でありますが、ここで少しでも楽しく、そして少しでも長く過ごせますように、と祈るばかりでした。

Cimg0015

ホームの一角。インテリアも素敵です。

お花がいっぱいのウッドデッキテラスとか、まるで雑誌に出てくる高級住宅ようであります。

・・・・

私の年に2回だけの長期休暇はこうして過ぎていきました。今年は8日間の夏休み。母がホームに入ってから、二晩必死で、自宅のお掃除をしました。(ホームのきれいさに影響を受けたらしい。)昼間は母の部屋に運び込まれる液晶テレビとかの搬入にも立会い、お休みも残すところあと2日の18日の夕方に主人の待つ(待っているのか?)軽井沢にひとりで出発。池袋から大宮までの湘南ライナーのグリーンに乗ると、どっと疲れが出ました。大宮から軽井沢までもぼーっと新幹線に乗っていました。携帯の電池が切れてしまって、いつ到着するか電話できなかったので、連絡なしに6時近くにマンションに到着。そこにはすでに自炊生活に疲れ果てながらも、どんな料理を作って、どんなふうにちゃんと洗濯と掃除をしたか自慢する主人が待っていましたとも。

涼しくて、緑いっぱいで別世界だなあ・・・けっこうな修羅場だったなあ、と身体中の力が抜けていたら、外からドンドン~と銃声の音が。

外を見たら、マンションの屋根にサルの大群・・・ぎょえ~!!初めて見た。地元の方々がサル退治で、空気銃を撃っているのです。サルの家族たちは全然びびっていない。のんびりノミとりしあっていたり。本当に里に住み着いてしまったのね。夜はお隣のイタリアンで、ちょっと贅沢にお疲れ様ディナーしたのですが、行きかえりの暗がりで、サルたちに襲われないかとびくびく。懐中電灯を照らしながら、おそるおそる歩いたのでした。

翌日一日、ぼーっと過ごしました。スーパーで買い物して、3食作った以外、お昼寝ばかりしていました。疲れていたんだなあ。

最終日の20日、午前中に出発。お昼に練馬着で、夕方またホームに。母は『病院よりずっといい、呼べばすぐに来てくれるし』とのことで、早くもお気に入りの●●君とやらもできたらしい。でも、やっぱりまったく動けない自分に「もういやになっちゃった」と時折涙ぐむ。頭はほとんどぼけていないので、こちらも辛いのです。

ホームにはいろいろなアクティビィティがあって、カラオケとかお祭りとか生け花とか、母の得意の押し花とか、皆さん楽しまれているようなのですが、母は『動けない私にはなんの関係ない』。そうよね・・・。食事も当初は皆さんと一緒にリビングでテーブルを囲んで、と思っていたのですが、それも本人は身体もつらいし、気持ち的にもダメで、結局は病院と同じく部屋のベッドで食べさせていただくことに。これはもう状況的に無理強いできないなあ、と実感。

妹と一緒にホームのスタッフや看護士さんたちとそのあたりをいろいろお話ししたのですが、今後母が少しでも快適に過ごせるように一緒に模索していくことになるでしょう。あせらずにいきたいと思います。私もあまり母の前で涙を見せないようにしたいと思います。

21日から仕事が再開です。

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Comments

そんなに急激に悪くなっておられたとは・・・・(泣)。これからも大変だと思いますが、暑い夏、ひとまずお疲れさまでした。というか、お仕事再開で大丈夫ですか?先生が倒れられたら大変なので、くれぐれも無理はなさらないように!月並みな応援の言葉しかかけられなくてごめんなさいね。

Posted by: pita | August 28, 2008 at 11:53 PM

なんだか身にしみます。
読んでいるだけで「もし自分の母だったら」と思うと泣けてくるので 泣くまいと思っても涙が出てきてしまう朋子さんたち姉妹の気持ちは辛いと思います。
おあかさんが少しでも気持ちよく楽しい時間を感じられるといいですね。

Posted by: Jennifer | August 29, 2008 at 08:29 PM

胸が痛みます。私の母より少しだけお姉さんでおられるだけなのに・・
新しい環境にも少しずつ慣れていかれることを願います。
先生も妹さん方も、どうぞお体にお気をつけて。

Posted by: miki | August 29, 2008 at 10:38 PM

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